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2010年2月28日 (日)

風の谷のナウシカ

というタイトルにも関わらず、口絵はクシャナ殿下だ。

Kusyana

原作の方で、毒蛇(の娘)、鬼、とまで言われ人々から畏れ敬われているトルメキアの魔女が、ナウシカから土鬼の子供達を押し付けられ、あたふたするシーン。

冷徹で聡明で強い、王としての器を完璧に備えた彼女なのだけども、そのカリスマ性って、実は強い母性から出てるもんなんだよね。

本当は自分の兵達を抱いて子守唄を歌ってあげる、そういう心も持ってんの。

そんな彼女が凄い好き。

宮崎駿がロリコンだという声が一部ではあるみたいだけど、何の何の。

強度のマザコンだよ。間違いなく。

クシャナと対照的に救世主、使徒、女神様とか呼ばれ愛されている風使いナウシカも、城オジ達の頭を抱き母の様に慰め、蟲使い達を母がする様に教育し導き、ついには巨神兵を誇らしいわたしの"息子"とはっきり自ら認める。

思えばこの二人のヒロイン(そう、二人とも主人公!)は、自分を愛してくれた者達、あるいは世界そのものを愛する事に必死で、恋やら復讐やら、自身の個人的な事情にかまけている暇なんてまるでない。

(※映画版ではアスベルとイイ感じ?的な演出になってるけど、漫画版をラストまで読めば、そんな事はなかったぜ!となっている)

言い切ってしまうが、既に"女"として描かれてすらいない。

あるいは彼女等が"彼等"であっても、世界を救う事はできたかも知れない。

でも主人公達が世界を"産み直す"事の出来る存在="女"でなかったら随分と味気なく、物語の目指す大局も大きく変貌してしまうだろうと思う。

だから二人のヒロインの"母性"は不可欠。

更にいうなら、シータもサンもポニョも、ナウシカと比べると恋愛要素がいくらか濃い作品のヒロインであるにも関わらず、全て男を母の様に守るシーンが描かれている。

だから宮崎駿をマザコンだと決めつけるのもナニなんだけどもねw

だって男って常に矛盾をはらんでるやん?

女房と畳は新しい方が…とか何とか年増より若い子、つまりより弱い存在を"守る"のが好きなくせに、時々(いや人によってはしょっちゅうw)弱点丸だしにして"僕を庇って下さい"ってサインをよこすんだもの。

(ていうか守るものが"脆い"っていう、その時点ですでにそれが弱点なんだけど)

もっともジブリ映画の男達は別にそんな弱点さらしたりはしてないけどね。

だって物語だもの。

作者が自己投影すればするほど、作者自身…現実とはかけ離れていくよね。

それが男だ。男はハッタリ!www

まぁ、女は3歳(だか5歳だか)で母性に目覚めるって話もあるから、それはそれで考えるより易く、上手い具合に転がるもんなのかも知れんけど。

例えば"レオン"とか?

そういへばロリ系であれほどエロスを感じた話はないな。ジャンレノのせいかも知れんけどw

 

ちょっと話が横道それたなw

何年か前、新聞広告に載ってた心理学系の本のコピーで"ナウシカになりたい女たち"みたいなのを見た事があるんだけど、実際、ネットで「ナウシカになりたい」とググると結構なヒットがある。

恐らく、映画版しか見てない人達で、ナウシカは"選ばれた人間"として描かれてるのだから当然、自分も選ばれたいと憧れる気持ちはわかるが、はやまってはいけない。

彼女は世界のためにその手を汚す事になる。

"選ぶ者"として"選ばれた"彼女は、二択の内に世界の行く末を決める義務を負う。

どちらに転んでもその手が人の血で汚れるとわかった上で、彼女は"未来ある彼の人達の世界"よりも"恐らく未来がない自分達の世界"を、自分ひとりの裁量で選び取る。

いや、自分達の未来を守るために彼の人達の未来を摘み取る事を選択する。

"未来がないと何故いいきれる?未来は自分達で掴みとってみせる!"として。

実は保険をかける事もできたはずなのだが、言い出すときりがないのでやめる。

奇しくも原画担当としてナウシカ映画制作に参加していた庵野秀明原作の新世紀エヴァンゲリオンのラストと重なる。

人は神でなく、神からの提示を採択するのはただの人で、正しいか間違っているかなんてわからないまま、自分に一番都合がいい選択をするだけ。

ナウシカは"たまたま選ばれてしまった"という不可抗力によって、自分達の世界ではない、けれども重なり合うもう一つの世界を滅ぼす、史上類をみない大量殺人者となってしまう。

どんな場合でも正義は一つじゃない。

ナウシカは勝ち残った。だから正義は彼女にある。

それは戦争と同じ理屈で、根っ子まで潔白とは決していえない。

"無抵抗な人々の命を手にかけた"という事実は消えない。

それでもナウシカの様に"選ばれたい"と思うだろうか。

"無抵抗な人々の命を手にかけたいかどうか"という質問に、はっきりYESと答えられる人はそういないだろう。

だから物語として装飾される。

ナウシカは美談だ。

わたしも何度も読み返し、心酔している素晴らしい漫画だ。

でも忘れてはいけない。これはナウシカがとてつもなく大きな十字架を背負うまでの物語だという事を。

世界は救われたけれども、ナウシカは永遠に救われないのだという事を。

 

ちゅうわけで金曜ロードショーでナウシカ見て、久々に原作を読み直して、クシャナ描いて、今更ながらのこの記事でしたww

ほんと何べん読んでも素晴らしい物語だわ。

心がふるえる。全然、お涙頂戴ではないんだけどね。そこがまたイイんだな。

ところでここ3回くらいの日記絵は、ボールペンで描いたものを写メしてPCで彩色したものだったりします。

楽でいいからついついやっちゃうんだけども、一応、オールマウスで絵描いてますとか言ってる手前、あんまり増えたらマズいよなぁ~…とか思うとこでもあるんだな。

まあ多分、見てくれてる人にはどっちでもいいんだろうけどw

ところで明日はバービーボーイズの復活ライブに行ってくるよ!

お友達からチケット貰ったのだ!

嬉しいなぁ~♪ライブなんて久々だ!

楽しんできまっす!!

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